子どものころの虐待被害と複雑性PTSD

子どもの時たくさんつらい思いをして、大人になるまでに適切なケアが受けられなかった場合に、大人になってからさまざまな症状に悩まされることがあります。

いつも恐怖におびえることや緊張状態が続いため、交感神経がつねに過剰な興奮状態になり、ささいなことにでも大きく反応してしまったり、睡眠のリズムが上手に取れなかったり、原因不明の身体の不調を訴える方がいます。

あまりの辛さに耐えられないため感情や感覚を閉ざしてしまうことを覚え、ぼーっとしてしまい、何事にも無関心、無感動になってしまっている場合もあります。ひどいときには現実感覚が遠くなり、ガラスの向こうから眺めているようだという表現をする方もいらっしゃいます。(かい離)

アルコール依存、薬物依存などのアディクションや、自分を傷つける自傷行為をする、子どもが好きになれない、自分の子どもに虐待をしてしまって苦しむこともあります。(世代間連鎖)

人間関係では、あまりに人間関係でつらい思いをしてきたために警戒するのがくせになっていて、人にうまく心を開けない、人が信じられないなどの人間不信で周りの人と親しくなれない。

他に、人にあやつられたり利用される、だまされる。自分で傷つくような環境に飛び込んでしまう。傷つくのが怖いので先に相手を傷つける行動をして嫌われてしまう。

など肉体的・精神的・社会的にさまざまな状態を引き起こします。

子どもの時は誰でも無力ですから、自分で自分のおかれた環境をどうにもできなかったかもしれません。しかし、大人になった今なら、いろいろなやり方で自分にとっていごこちの良い毎日を作っていくことが可能です。

自分自身をケアして、つらい気持ちを楽にしていくためにはいろいろな方法があります。本を読んで自分で学んでもいいし、自助グループや講座に参加するのも効果的です。

専門家のカウンセリングも大きな力になります。

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